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土砂災害警戒区域、備考欄の一文で気づきました

3行まとめ

  • 土砂災害警戒区域は、物件情報の備考欄に書かれていることがある
  • ただし任意項目なので、書かれていない物件が区域外とは限らない
  • 重要事項説明で必ず説明されるが、それは契約の直前

この記事の内容

  1. きっかけは、備考欄の一文でした
  2. 土砂災害警戒区域とは何か
  3. 書き方は一通りではありません
  4. 書かれていない物件が、安全とは限りません
  5. 確実に確認する方法
  6. 指定されていたら、買ってはいけないのか

きっかけは、備考欄の一文でした

物件情報を見比べているとき、価格や間取りから目を通していました。 次に写真、次に立地。

対象エリア外のある物件を見ていたときです。備考欄に、こう書かれていました。

本物件は土砂災害警戒区域内にございます

価格でも間取りでもなく、備考欄の一文です。 見落としてもおかしくない場所にありました。

私は蓼科に別荘を持っています。自分の別荘地は大丈夫なのかと気になったのが、調べ始めたきっかけです。

土砂災害警戒区域とは何か

大雨や地震で土砂災害(がけ崩れ、地すべり、土石流)が起きる可能性がある区域として、都道府県が指定するものです。行政が指定するもので、売主が決めるものではありません。

指定には2段階あります。

  • 土砂災害警戒区域(イエローゾーン): 警戒避難体制の整備が必要な区域
  • 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン): さらに危険性が高く、建築に制限がかかる区域

別荘地は山や高原の斜面に造成されていることが多いので、平地の住宅地より指定される可能性が高いと考えておいた方がいいです。標高が高く涼しい場所を求めるほど、傾斜地に近づきます。

書き方は一通りではありません

備考欄に書かれる場合、表記が統一されていませんでした。

三井の森の物件を見ると、エリアによって書き方が違います。

蓼科は文章形式です。

※当該エリアは土砂災害防止法に基づく「土砂災害警戒区域」に指定されております。

中軽井沢は箇条書きです。 土石流危険渓流や山地災害危険区域といった他の法規制と並べて、「◎土砂災害警戒区域(イエローゾーン)指定」のように書かれています。

探すときのキーワードを、1つに絞らないでください。

  • 土砂災害
  • 警戒区域
  • イエローゾーン / レッドゾーン
  • 危険区域

記事16(未登記)では「未登記」の1語で統一されていましたが、こちらは違います。 項目によって、表記が揃っているものと揃っていないものがあります。

同じ「指定あり」でも、警戒レベルが違う場合があります。

蓼科で土砂災害系の記載があった15件(2026年9月時点)のうち、6件は2つの指定を書き分けていました。 エリア全体が土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に指定されていることと、その区画の一部が特別警戒区域(レッドゾーン)に指定されていること。 この2つが別々に書かれています。

「指定されています」という一文を見つけても、そこで読むのをやめないでください。 その後にレッドゾーンの話が続いていることがあります。

書かれていない物件が、安全とは限りません

備考欄は任意項目です。

該当する物件に選択的に書かれているのが基本で、書かれていないことは区域外であることを保証しません。

さらに、逆のパターンもありました。中軽井沢のある物件には、こう書かれていました。

土砂災害計画区域の指定はありません

「指定がない」とわざわざ書いている物件もあるということです。備考欄の記載には、3種類あることになります。

  • 指定があると書いてある
  • 指定がないと書いてある
  • 何も書いていない

3つめが一番多く、そして一番判断に困ります。

確実に確認する方法

備考欄は一次確認にすぎません。確実な方法は2つあります。

1. 自治体のハザードマップで確認する。

都道府県や市町村が、土砂災害警戒区域の指定状況をWebで公開しています。「(市町村名) 土砂災害ハザードマップ」で検索すると見つかります。住所や地番が分かれば、契約前でも自分で確認できます。

2. 早い段階で仲介担当者に聞く。

「この物件、土砂災害警戒区域の指定はありますか」と一言聞くだけです。

気に入った物件が出てきたら、内見の前にハザードマップで確認する。 これを習慣にすると、後になって知るショックを避けられます。

土砂災害警戒区域は、宅建業法上の重要事項説明の対象です。契約の直前には必ず説明されます。 ただしそれは、写真を見て、間取りを見て、価格に納得して、そこまで進んでから知らされるということです。

記事16(未登記)でも同じことを書きました。重要事項説明は、最後の砦であって、最初の確認手段ではありません。

指定されていたら、買ってはいけないのか

そうとは言い切れません。

イエローゾーンの指定だけなら建築そのものが制限されるわけではなく、実際に指定区域内で問題なく暮らしているオーナーもいます。指定は「可能性がある」という警戒情報であって、「必ず起きる」という予告ではありません。

ただし、以下は確認してください。

  • 区域の種類。 イエローかレッドか。レッドゾーンでは、建築に制限がかかります。 ただし具体的に何がどこまで制限されるかは、確認できていません。 既に建っている建物を買う場合と、土地を買って建てる場合でも違うはずです。レッドゾーンだと分かったら、自治体の建築指導課に確認してください
  • 保険の加入条件。 火災保険・地震保険で、区域指定が保険料や加入条件に影響することがあります
  • 避難経路と避難場所。 大雨・地震のときにどこへ避難するか
  • 過去の被害履歴。 自治体やハザードマップに記載がある場合があります

知らずに買うことと、知ったうえで納得して買うことは、まったく別です。

備考欄は、写真より先に読む

エリアや標高、コストで候補を絞り込み、いくつかの物件が気になり始めたら、写真や間取りを見る前に、まず備考欄に目を通してください。

「うちのエリアは大丈夫だろう」と思い込まず、確認する習慣をつけてください。実際にどのくらいの物件に記載があるかは、備考欄の記載率、エリアで0%から55.6%まで違いましたにまとめています。

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データの出どころ: 三井の森 公式サイト 物件詳細ページ(2026年9月時点、掲載中84件)、運営者の実体験